NetSuiteの新規導入プロジェクトの途中で、ベンダー・社内開発チームが空中分解しそのまま放置されていたプロジェクトを再始動し、成功に導いた。引継ぎも設計資料もない中で、実装途中のNetSuiteを分析しながら再設計を行い、期限内で導入完了を実現した。
支援背景
オンプレ環境の受発注管理システムを長く業務に使っていましたが、全貌の把握が難しく、メンテナンスに課題を感じていました。そこで、クラウドのERPシステムとしてNetSuiteを新規導入することを目指してプロジェクトをスタートしました。しかし、プロジェクト途中で導入に関わっていたベンダーと社内の開発チームが空中分解し、プロジェクトが頓挫。その後、長期間にわたりシステム導入が進まず、プロジェクトが停滞していました。プロジェクトの引継ぎや設計資料は一切残されていないなか、社内のプロジェクトチームを一新し再度新規導入完了を目指し再始動するタイミングで、プロジェクトに参画しました。
課題
- プロジェクトが途中で止まった状態
システムの実装が完了しておらず、全体像や進捗の把握が困難な状態となっていました。 - 引継ぎや設計資料が欠如
以前のプロジェクトに関するドキュメントがなく、現在のシステム構成を正確に把握するための手がかりが不足していました。
支援内容
システムの現状分析
プロジェクトの途中で止まっているNetSuiteの実装を詳細に分析しながら、現状のシステム構成や進捗状況を把握しました。設計資料がない中で、システムの内部構造を理解するため、コードやカスタマイズ内容、導入済みの機能を徹底的に調査しました。
再設計と進行計画の立案
分析結果に基づき、再設計を行い、導入完了に向けた実行可能なプランを作成しました。この際、タイトな期限内で完了させるため、受注/売掛管理と発注/買掛管理を段階的に導入しました。また、NetSuiteのベストプラクティスを取り入れ、既存の実装を最適化しました。
運用改善の提案
再設計と合わせて運用の見直しも提案しました。旧システムの要件をすべて開発で実現するのではなく、NetSuiteの標準機能を活用し、運用改善や業務フローの見直しを行うことで、開発工数を削減し、期間内でベストな運用での実装完了を実現しました。また、導入後も問題に応じて運用改善や追加機能の提案を行い伴走支援を継続したことで運用が定着し、長期的に活用できる状態となりました。
支援結果
段階的なシステム導入の成功
受注/売掛管理と発注/買掛管理を分けて段階的に導入することで、6か月というタイトなスケジュールの中でNetSuiteの運用を開始させることができました。これにより、これまでライセンス費用を支払うだけだったNetSuiteを、業務に有効に活用できるようになりました。
開発工数の削減と業務フローの最適化
NetSuiteの標準機能を活用し、旧システムに依存しないベストな運用を再検討した結果、6か月のスケジュール内で、業務に必要な機能をすべて実装しました。また、業務フローの見直しにより、日常業務にかかる工数も20%削減され、社員の業務負担が軽減されました。
長期的な運用の定着
導入後の運用改善を通じて、NetSuiteの活用率が80%以上に達し、社内の主要業務のほとんどをカバーできるようになりました。運用定着のための継続的なサポートにより、システムの安定稼働が保証され、業務効率の向上に貢献しました。
お客様の声
長期間止まっていたNetSuite導入プロジェクトが、再始動して無事に完了できたことに非常に感謝しています。プロジェクトの引継ぎや設計資料がない中で、最初から状況を正確に把握し、短期間でシステムの再設計から導入まで完遂していただきました。業務フローの見直しや、NetSuiteの標準機能を活かした提案により、業務効率が大幅に改善されただけでなく、経営判断のスピードも向上。特に、レポート作成時間が30%短縮されたのは大きな成果です。








